Excel VBAやマクロを始めようと思ったとき、最初にぶつかるのが「開発タブが見つからない」という問題ではないでしょうか。
実は、Excelの初期設定では開発タブは非表示になっています。この設定を変えないまま「VBAってどこから始めるの?」と迷ってしまう方がとても多いです。
この記事では、開発タブの表示方法からVBE(Visual Basic Editor)の起動、さらにセキュリティ設定やファイル保存形式の注意点まで、VBA学習を始める前に必要な準備をすべてまとめました。手順どおりに進めれば、すぐにVBAのコードを書き始められますよ。
開発タブとは?VBA学習に必要な理由
開発タブは、VBAやマクロに関する機能がまとめられたExcelのタブです。
具体的には、以下のような操作ができます。
- VBE(Visual Basic Editor)の起動 — VBAコードを書くためのエディターを開く
- マクロの記録 — 操作を記録して自動的にVBAコードを生成する
- マクロの実行 — 作成済みのマクロを一覧から選んで実行する
- フォームコントロールの挿入 — ボタンやチェックボックスをシート上に配置する
開発タブがなくてもショートカットキーでVBEを起動することは可能です。しかし、マクロの記録やフォームコントロールなど、開発タブからしかアクセスできない機能もあるため、VBA学習を始めるなら最初に表示しておくことをおすすめします。
開発タブを表示する手順(3ステップ)
開発タブの表示は、以下の3ステップで完了します。どのバージョンのExcel(2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365)でも同じ手順です。
ステップ1:リボンのユーザー設定を開く
まず、リボンの設定画面を開きます。
!_images/excel-vba-before-study-explanation/01_ui_ribbon-right-click.png
手順:
- Excelを開いて、画面上部のリボン(ホームや挿入などのタブがある部分)を右クリックします
- 表示されたメニューから「リボンのユーザー設定」をクリックします
これで「Excelのオプション」画面が開きます。
うまくいかない場合の別の方法:
- ファイル タブをクリック
- 左下の オプション を選択
- 左側メニューから リボンのユーザー設定 をクリック
ステップ2:「開発」にチェックを入れる
「Excelのオプション」画面が表示されたら、右側の「メインタブ」一覧を確認してください。
!_images/excel-vba-before-study-explanation/02_ui_ribbon-customize-dev.png
手順:
- 画面右側の「メインタブ」一覧の中から「開発」を探します
- 「開発」の左側にあるチェックボックスにチェックを入れます
- 画面右下の OK ボタンをクリックして設定を完了します
チェックを入れ忘れて OK をクリックしてしまった場合は、もう一度同じ手順で設定画面を開いてやり直せます。
ステップ3:開発タブが表示されたことを確認する
設定が完了すると、Excelのリボンに「開発」タブが追加されます。
!_images/excel-vba-before-study-explanation/03_ui_dev-tab-added.png
「表示」タブの右隣あたりに「開発」が表示されていれば成功です。
もし表示されていない場合は、ステップ2で「開発」にチェックが入っていない可能性があります。リボンのユーザー設定を再度開いて確認してみてください。
VBE(Visual Basic Editor)の起動方法
開発タブを表示できたら、次はVBEを起動してみましょう。VBEとは、VBAのコードを書いたり編集したりするための専用エディターです。起動方法は2つあります。
方法1:開発タブのボタンから起動する
!_images/excel-vba-before-study-explanation/04_ui_dev-tab-vbe-button.png
- 開発 タブをクリックします
- 左端にある Visual Basic ボタンをクリックします
これでVBEが別ウィンドウで起動します。
方法2:ショートカットキーで起動する(おすすめ)
キーボードの Alt + F11 を押すと、一発でVBEが起動します。
このショートカットは開発タブを表示していなくても使えます。VBAを頻繁に使うようになると毎回このショートカットで起動するようになるので、最初から覚えておくと便利です。
| 操作 | 方法 |
|---|---|
| VBE を起動 | Alt + F11 |
| VBE から Excel に戻る | Alt + F11(もう一度押す) |
| VBE を閉じる | VBE のウィンドウを x で閉じる |
VBEの起動を確認する
VBEが正常に起動すると、以下のような画面が表示されます。
!_images/excel-vba-before-study-explanation/05_ui_vbe-screen.png
この画面が表示されれば、VBEの起動は成功です。
VBEの画面には「プロジェクトエクスプローラー」「プロパティウィンドウ」「コードウィンドウ」などがあります。各ウィンドウの役割や使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。
VBEの画面の見方を図解で解説|6つのウィンドウの名前と役割を初心者向けに整理
マクロのセキュリティ設定を確認する
VBEを起動できたら、もう1つ確認しておきたいのがマクロのセキュリティ設定です。
Excelにはセキュリティ上の理由から、マクロの実行を制限する設定があります。この設定が厳しすぎると、自分で作成したマクロも実行できなくなるので確認しておきましょう。
セキュリティ設定の確認手順
- 開発 タブをクリック
- マクロのセキュリティ ボタンをクリック
- 「セキュリティの設定」画面が表示されます
推奨設定
VBAの学習中は「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」がおすすめです。
| 設定 | 説明 | 学習用途 |
|---|---|---|
| すべてのマクロを無効にする | マクロが一切動かない | 学習に不向き |
| 警告を表示してすべてのマクロを無効にする | 開くたびに有効化を選べる | おすすめ |
| すべてのマクロを有効にする | 常にマクロが動く | セキュリティリスクあり |
この設定なら、ファイルを開くたびに「マクロを有効にする」かどうか確認メッセージが表示されます。自分で作成したファイルは有効にし、知らない送信元のファイルは無効のままにするという使い分けができて安全です。
ファイルの保存形式に注意する(.xlsm で保存)
VBAのコードを書いたら、ファイルの保存形式にも注意が必要です。
通常のExcelファイル(.xlsx)にはマクロを保存できません。VBAコードを含むファイルは、必ずマクロ有効ブック(.xlsm)で保存してください。
.xlsx と .xlsm の違い
| 形式 | 拡張子 | マクロ保存 | 用途 |
|---|---|---|---|
| Excel ブック | .xlsx | 不可 | 通常のデータ管理 |
| マクロ有効ブック | .xlsm | 可能 | VBA コードを含むファイル |
保存手順
- ファイル タブ → 名前を付けて保存 をクリック
- 「ファイルの種類」を Excel マクロ有効ブック (*.xlsm) に変更
- 保存 をクリック
.xlsx のまま保存しようとすると「マクロが削除されます」という警告が出ます。その場合は「いいえ」を選んでファイルの種類を .xlsm に変更してから保存し直してください。
ファイル形式の違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
Excel VBAのファイル形式|.xlsxと.xlsmの違いを解説
まとめ
この記事では、Excel VBAの学習を始める前に必要な準備を解説しました。
やることは以下の4つです。
- 開発タブを表示する — リボンのユーザー設定から「開発」にチェックを入れる
- VBEを起動する — 開発タブの「Visual Basic」ボタン、または Alt + F11
- セキュリティ設定を確認する — 「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」を推奨
- ファイルは .xlsm で保存する — 通常の .xlsx ではマクロが保存できない
ここまで完了すれば、いつでもVBAのコードを書き始められます。
VBAの学習を効率よく進めたい方は、以下のロードマップ記事も参考にしてください。どの順番で学べばよいかをまとめています。
VBAとマクロの違いがまだピンと来ていない方は、こちらの記事もおすすめです。
