Excelで作業を効率化したいと考えたとき、よく耳にするのが「Excel VBA」や「マクロ」という言葉です。
「マクロってなに?」
「Excel VBAとマクロの違いがわからない」
「数学ができないから無理そう」
「覚える時間がない」
そんな方のために、今回はExcel VBAとマクロの違い、そしてマクロでできることについてわかりやすく解説します。
Microsoft Excel(エクセル)での作業頻度が高い方や、業務効率化を検討している方は必見です。
Excel VBAとマクロの違いとは?
職場でExcelをよく利用している方は、一度は「Excel VBA」や「マクロ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
この2つはよく混同されやすいですが、実は異なるものを指しています。
VBAとマクロの違いを簡単に理解する方法
ややこしいと感じる方もいると思いますので、まずは「VBAはマクロを作るためのもの」と覚えると良いでしょう。
身近な例で説明すると、料理に例えることができます。
回鍋肉を作りたいと思ったら、何をどれくらい準備して、いつどれくらいの量を加えるかというレシピが必要になりますよね?
- VBA:レシピ(作り方の手順書)
- マクロ:回鍋肉を作ってくれる機能(レシピにしたがって自動で料理を作る)
このように考えると、イメージがつきやすいのではないでしょうか。
Excel VBAとは
VBAとは「Visual Basic for Applications」の略であり、プログラミング言語のことを指しています。
Excelだけでなく、WordやPowerPointなど、Microsoft Officeアプリケーション全般で使用できるプログラミング言語です。
マクロとは
マクロは複数の操作をまとめて呼び出せる機能のことを指します。
VBAで書かれたコードを実行することで、複数の操作を自動的に実行してくれます。
回鍋肉マクロを実行すると、レシピ通りの手順で材料のカット、加熱などの操作をまとめて実行してくれるイメージです。
違いを理解する必要性
正直な話、これらの違いについて詳しく理解していなくても使用することはできます。
ネット上にも間違って理解している記事はたくさんありますので、なんとなく頭の片隅においておくだけで問題ありません。
ただし、Excel VBAとマクロの違いを理解しておくと、学習効率が上がり、トラブル時の対処もしやすくなります。
Excelマクロでできること
「Excelマクロで何ができるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
私がその質問を受けた時は「Excelでできることは全部できて、それ以外のこともちょっとできる」と答えています。
具体的にどのようなことができるか、以下で詳しくご紹介します。
1. 作業の自動化
データの集計や発注作業など、同じ作業を何回も繰り返していませんか?
YES or NOで進めることができる作業はすべてExcelマクロで自動化できます。
具体的な例:
- 毎日の売上データの集計
- 複数のシートからデータを抽出して1つのシートにまとめる
- 定期的なレポート作成
- データの並び替えやフィルタリング
これらの繰り返し作業をExcelマクロで自動化することで、大幅な時短が可能になります。
2. ファイル操作
Excel内だけしか操作できない、なんてことはありません。
実は他のファイルの編集や読み取り、新しいファイルを作成するといったファイル操作も可能です。
具体的な例:
- 選択したフォルダ内のファイルをすべて読み取って自動で資料を作成
- 複数のExcelファイルからデータを抽出して1つのファイルにまとめる
- CSVファイルやテキストファイルの読み込み・書き出し
- PDFファイルの生成
3. メールの自動送信
Outlookと連携してメールの送信まで行うことができます。
具体的な例:
- ファイルから集計した売上を自動でメール送信
- 定期的な報告メールの自動送信
- 条件に応じたメールの自動送信
毎日送信しなければいけない、誰が見ているのか分からないメール作成作業から解放されます。
報告メールをたくさん作らなければいけない仕事では大変便利です。
4. WEBからの情報収集
WEBから特定の情報を収集できます。
WEBスクレイピングと言ったりしますが、サイトによっては禁止しているところもあります。
スクレイピングしていいのか確認作業などが必要になりますが、高い頻度で複数サイトを確認している場合には大幅な時短が見込めます。
5. ゲーム作成(趣味の世界)
これは趣味の世界になりますが、ゲームの仕組みを理解していれば作成することも可能です。
リバーシやインベーダーゲームなど、クラシックなゲームから3Dのフライトシミュレーターまで、あらゆるゲームを作成している猛者たちがいます。
マクロを使って業務を自動化した後は、ゲームを作って遊んでみるのも良いかもしれません!
Excel VBAは難しい?プログラミングの誤解を解く
一般的には「プログラミング=数学&難しい」というイメージが強いようですが、Excel VBAに限っていえばそんなことはありません。
Excel VBAに数学は必要ない
私は仕事でExcelマクロを多用していますが、数学は授業のほとんどを睡眠に費やしていたため、覚えていることは1つもありません。
それでもExcelマクロを活用できているのは、Excel VBAには高度な数学の知識が不要だからです。
また、Excel VBAを使用している方が一定数いるため、ネットで検索すればだいたい答えが書いてあります。
Excel VBAに必要なのは国語力
事務作業で利用するレベルでは、作業工程を詳細に書き起こして言語化する国語力が必要とされます。
言語化できてしまえば、あとはGoogle先生にその工程でやりたいことを入力し、VBAに翻訳していく作業をするだけです。
ネットサーフィンして情報収集するのと何ら変わりはありません。
Excel VBA学習のポイント
- 作業工程を言葉で説明できることが重要
- ネット検索で解決方法を見つけられる
- 数学の知識は不要
- 実務で使えるレベルなら、基本的な文法を覚えるだけで十分
このように、Excel VBAは思っているよりも敷居が低く、誰でも始められるのが特徴です。
まとめ:Excel VBAとマクロの違いを理解して業務効率化を
今回は、Excel VBAとマクロの違い、そしてExcelマクロでできることについて解説しました。
ポイントのまとめ
- Excel VBAとマクロの違い
- VBA:マクロを作るためのプログラミング言語
- マクロ:複数の操作をまとめて呼び出せる機能
- Excelマクロでできること
- 作業の自動化
- ファイル操作
- メールの自動送信
- WEBからの情報収集
- ゲーム作成(趣味の世界)
- Excel VBAは難しいという誤解
- 数学の知識は不要
- 国語力(作業工程を言語化する力)が重要
- ネット検索で解決方法を見つけられる
思っていたよりも幅広いことができるので、ほとんどの業務をExcelマクロで自動化することができそうです。
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