「Google Chatでスペースは作ったのに、結局ただの連絡板になっている」。プロジェクト管理に使おうとして、そんなモヤモヤを抱えていませんか?
ルールがないまま走り出すと、依頼は会話に埋もれ、通知は鳴りっぱなしに。結局メールや口頭に逆戻り、というのもよくある話です。
この記事では、スペースをプロジェクト管理の拠点にする運用ルールと設定を、手順つきでまとめました。権限・スレッド・タスク・通知の決め方に加え、外部ツールの通知を集めるWebhookもコピペで試せます。記入式の設計シートも用意したので、自分のチームに合わせて埋めてみてくださいね。
結論:Google Chatのスペースでのプロジェクト管理は「ルール決め」で9割決まる
Google Chatのスペースは、作るだけなら1分もかかりません。差がつくのは、作ったあとの使い方を決めているかどうか。プロジェクト管理の拠点として回すなら、立ち上げ時に次の4つを決めておきましょう。
- 権限:誰がメンバーを追加し、誰が設定を変えられるか
- スレッド:1つの話題をどこで話し、いつ閉じるか
- タスク:依頼を担当と期限つきで残すか
- 通知:誰がどの強さで通知を受け取るか
この4つが決まっていれば、「言った・言わない」で揉める場面はぐっと減らせます。あとから新しいメンバーが入っても、ルールを見せるだけで話が通じるようになりますよ。
この記事で扱う範囲(作り方は入門記事へ)
DMとスペースの違いや基本的な作り方は、Google Chatの使い方入門 で解説しています。この記事は「スペースは作れる」前提で、プロジェクト単位の運用ルールと設定に絞りますね。
対応環境と管理者設定が必要な項目
対応バージョン: 2026年10月時点のGoogle Chat(パソコンのWeb版)の画面表記で解説しています。スペースのタスク割り当ては、仕事用・学校用アカウントが対象。Webhookの公式な前提条件は、Business/EnterpriseのWorkspaceアカウントです。個人アカウントで使えるかどうかは確認できていません。
いくつかの機能は、会社のGoogle Workspace管理者が許可していないと使えません。つまずきやすいのは次の3つ。
| 機能 | 管理者側で関係する設定 | この記事の該当箇所 |
|---|---|---|
| 外部ユーザーの招待 | 外部ユーザーとのチャット、外部ユーザーを含むスペースの作成・参加 | ステップ2 |
| スペースのタスク | ToDo リストの有効化(必要な場合あり) | タスク機能の章 |
| Webhook | 「ユーザーに着信 Webhook の追加と使用を許可する」 | Webhookの章 |
画面に見当たらない機能があっても、故障ではなく設定でオフになっているだけかもしれません。情シスや管理者に、表の項目名を伝えて相談してみてくださいね。
プロジェクト用スペースの設計|権限・外部ゲスト・固定メッセージ
ここからは、スペースを作った直後の「中身づくり」を4ステップで進めましょう。
ステップ1:スペース運用設計シートを埋める
設定画面を触る前に、まず次のシートを埋めてみてください。
【スペース運用設計シート】
■ スペース名 :[PJ]〇〇システム導入_2026下期
■ 目的(1行) :〇〇の導入を12月末までに完了する
■ オーナー :山田(PJリーダー)
■ 管理者 :佐藤(事務局)
■ メンバー :社内6名+外部パートナー2名
■ アクセス :非公開(追加した人だけ)
■ スレッド命名:【種別】件名(期限)
例)【依頼】見積書の確認(10/15まで)
■ 依頼のルール:依頼はタスクに登録する。会話だけで頼まない
■ 解決の合図 :スレッドの最初の投稿に ✅ リアクション
■ 通知の目安 :リーダー=すべて/メンバー=主要な会話
■ ボードに固定:運用ルール、定例会議の案内、共有フォルダのリンク
■ クローズ基準:全タスク完了+振り返り共有で、名前に【完了】を付ける
特に大事なのは「目的」と「クローズ基準」の2行です。終わりが決まっていないスペースは、プロジェクトが終わっても雑談が続きます。立ち上げの時点で「いつ閉じるか」まで書いておくのがコツ。
ステップ2:アクセスを「非公開」にする
プロジェクト用のスペースは、基本的に「非公開」がおすすめです。アクセスの設定は次の手順で変更できます。
- スペースのメニューから「スペースの設定」を開く
- 「アクセス」セクションで「非公開」を選ぶ
- 「保存」をクリックする
選択肢ごとの違いは次のとおり。3つ目の選択肢は、ヘルプのページによって「公開」「オープン」と表記が分かれています。
| アクセス | 見える・参加できる範囲 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 非公開 | 追加された人だけ | 外部の人を含むPJ、見積や人事など機密を扱うPJ |
| 検索可能 | 組織内の全員がスペースを検索できる | 部署横断の問い合わせ窓口 |
| 組織内の誰でも参加できる設定 | 組織内の全員が検索・参加・プレビューできる | 全社のお知らせ、ナレッジ共有 |
外部の人を招待する予定があるなら、アクセスは「非公開」にしておきましょう。ヘルプにも「組織内に公開されているスペースに組織外の人を招待することはできません」とあります。それでも組織外の人を追加できないときは、管理者側で外部ユーザーとのスペースが許可されていないのかもしれません。
ステップ3:オーナー・管理者・メンバーの権限を決める
スペースを作った人は、自動的に「オーナー」になります。役割は「オーナー」「管理者」「メンバー」の3つで、できることが少しずつ違います。
| 役割 | 主にできること | PJでの割り当て例 |
|---|---|---|
| オーナー | メンバーの追加・削除、オーナーと管理者の指定、スペースの削除、メッセージの削除、名前・アバター・説明の編集 | PJリーダー |
| 管理者 | オーナーとほぼ同じ。ただしオーナーの指定・削除とスペースの削除はできない | 事務局、サブリーダー |
| メンバー | 投稿や返信。削除できるのは自分のメッセージだけ | 担当者、外部パートナー |
ここでの「管理者」は、スペースの中の役割のこと。会社のGoogle Workspace管理者とは別物なので、混同しないようにしましょう。
続いて、スペースの設定の「権限」を見直します。操作ごとに「すべてのメンバーに許可」「管理者とオーナーに許可」「オーナーのみに許可」から選べる仕組みです。プロジェクト用なら、次の4項目を「管理者とオーナーに許可」にしておくと安心ですよ。
- 「@all の使用」:全員宛ての通知の乱発を防ぐ
- 「Webhook を管理」:知らないうちに外部連携が増えるのを防ぐ
- 「スペースボードと詳細を変更」:ボードや説明を整える人を絞る
- 「履歴をオンまたはオフにする」:記録が残らなくなる事故を防ぐ
ステップ4:ルールを「説明」と「ボード」に置く
決めたルールは、メンバーがいつでも見返せる場所に置いておきましょう。置き場所は「説明」と「ボード」の2つです。
説明にはスペースの目的を1〜2行で書き、オーナーか管理者が編集します。運用ルールのように何度も見返すものは、メッセージとして投稿してボードに固定しましょう。手順はこちら。
- 固定したいメッセージをクリックする
- 「その他」アイコンをクリックする
- 「ボードに固定」アイコンをクリックする
固定したものは、スペースの「ボード」タブにまとまります。メッセージのほか、ファイルやリンク、画像、動画も固定可能。不要になったら「固定解除」アイコンで外せます。
設計シートで決めた3点を固定しておけば、新しく入ったメンバーもボードを見るだけで決まりが分かりますよ。
スペースの日々の運用ルール|スレッド・タスク・通知
設計が決まったら、毎日の使い方をそろえましょう。ここではスレッド・タスク・通知の3つのルールを順に決めていきます。
スレッド運用ルール|1タスク1スレッドで迷子を防ぐ
スレッドで返信する形式のスペースなら、「スレッドで返信」でメインの会話と話題を分けられます。操作は 入門記事 に任せて、ここでは運用ルールを決めましょう。
基本は「1つの話題(タスク)につき1スレッド」。これだけで、話題が混ざって迷子になる事故はかなり減らせます。
スレッドの命名ルール
スレッドの最初の投稿は、そのまま「件名」の役割を果たします。冒頭に種別と期限を入れておけば、流し見しただけで中身が分かるように。
| 種別 | 使う場面 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 【依頼】 | 誰かに作業をお願いする | 【依頼】見積書の確認(10/15まで) |
| 【共有】 | 返信不要の情報を伝える | 【共有】先方の担当者変更のお知らせ |
| 【相談】 | 意見がほしい・何かを決めたい | 【相談】キックオフの日程候補 |
| 【決定】 | 決まったことを記録する | 【決定】納品形式はPDFで統一 |
種別は4つ程度に絞るのがポイントです。増やしすぎると使い分けが面倒になり、誰も守らなくなってしまいます。
返信先と「解決」の合図を決める
スレッドで起きがちなのが、続きの話をメインの会話に書いてしまうケース。「話の続きは必ずそのスレッドの中で返信する」と、ボードの運用ルールに書いておきましょう。
もう1つ決めておきたいのが「解決したことの合図」です。おすすめは、リアクションを合図にする運用。依頼者がスレッドの最初の投稿に ✅ を付けたら「完了」とします。
リアクションなら新しく覚える操作がなく、流し見するだけで片付いたスレッドが分かりますよ。
自分が関わるスレッドは「フォロー」しておきましょう。フォロー中のスレッドに返信が付くと、通知設定に応じて知らせが届きます。
クローズ基準
スレッドもスペースも、終わり方を決めておかないと延々と残り続けます。目安は次のとおりです。
- スレッドのクローズ:✅ が付いたら、それ以上は書き込まない。再開するときは新しいスレッドを立てる
- スペースのクローズ:全タスクが完了し、振り返りを共有したら、スペース名の先頭に【完了】を付ける
スペースは削除せず、名前で「終わったこと」を示すのがおすすめ。後から経緯を調べたいときに、記録としてそのまま役立ちます。
タスク機能でToDoを回す|担当・期限・見落とし対策
依頼をメッセージで流すだけだと、数日後には「あれ、誰がやるんだっけ?」となりがちです。スペースのタスク機能を使えば、担当者と日時つきで依頼を残せます。
スペースでタスクを割り当てる手順
- タスクを管理したいスペースを開く
- 右上の「ToDo リスト」アイコンをクリックする
- 「追加」をクリックする
- タイトルを入力する
- 必要に応じて詳細と日時を入力する
- 「割り当て先」で担当者を選ぶ
- 「追加」をクリックする
担当者は、そのスペースのメンバーから選ぶ形。まだスペースにいない人に振りたいときは、先にメンバーとして追加しておきましょう。
タイトルはスレッドと同じく「何を・いつまでに」が分かる書き方にそろえます。一覧で探しやすくなり、週次の見直しも楽になりますよ。
Google ToDo リストとの連携
自分に割り当てられたタスクは、Google ToDo リストの個人用タスクリストにも表示されます。スペースを1つずつ開かなくても、自分の担当分をまとめて確認できるので便利ですよ。
日時を設定したタスクは、その時刻になるとChatで通知が届きます。期限ギリギリにあわてないよう、前日の朝など「思い出したい日時」を入れておくのも1つの手ですね。
期限切れを見落とさない工夫
タスク機能は便利ですが、登録しっぱなしだと結局見なくなります。次の3つの習慣をセットにしておきましょう。
- 依頼はタスクに登録してから、スレッドで一声かける:登録しただけでは気づかれないことがあるため
- 週1回、オーナーがタスク一覧を見直す:期限切れや担当者未定のタスクを拾う
- 終わったタスクはすぐ完了にする:一覧が「本当に残っているもの」だけになる
注意したいのは、スペースの人数が多くなりすぎるとタスクを割り当てられなくなる点です。具体的な上限人数はヘルプに明記されていません。大人数のスペースでは、タスク管理用の少人数スペースを分けると安心ですよ。
通知設定で「通知地獄」を防ぐ
プロジェクトが増えるほど、通知も増えていきます。スペースごとに通知の強さを変えて、大事な連絡だけが届くように整えましょう。
スペース通知4段階の判断表
スペースの通知は、スペース名の横のメニューから通知の設定を開いて選びます。スレッド形式のスペースでは、選択肢は次の4つ。
| 設定 | 通知が来るもの |
|---|---|
| すべて | すべての新着メッセージとスレッドへの返信 |
| 主要な会話 | 新しい主要な会話、名前リンク(@メンション)、フォロー中のスレッドへの返信 |
| おすすめ | 名前リンクとフォロー中のスレッドへの返信 |
| なし | 通知なし(名前リンクのインジケーターだけ表示) |
迷ったら「主要な会話」から始めて、うるさければ「おすすめ」に下げるのが無難です。スペースの種類や表示によっては、「すべて」「フォロー中」「なし」の3択で表示されることも。画面に出ている選択肢から、表に近いものを選んでくださいね。
これとは別に「ミュート」もあります。ミュートにしたスペースは、上の設定に関係なく通知が来なくなる仕組み。特定のスペースを当面静かにしたいときの奥の手です。
Chat全体の通知とサイレント モード
スペース単位の設定とは別に、Chat全体の通知設定もあります。パソコンでは、右上の設定アイコンから「お知らせ」を開きます。デスクトップ通知やメール通知などを、ここでまとめて見直せますよ。
Gmailの中でChatを使っている場合は、「すべての設定を表示」の「チャットと Meet」タブが入口です。どちらで使っているかによって場所が変わるので、気をつけてください。
会議中や集中したい時間は、ステータスを「サイレント モード」に切り替えるのが便利です。リストから期間を選ぶだけで、その間は通知が止まります。終わりの時刻を決めたいときは「指定した時刻まで」を選びましょう。
役割別のおすすめ設定
同じ人でも、関わり方によって合う設定は変わります。迷ったら次の組み合わせから始めてみてください。
| 役割 | 自分の担当PJ | 関係するだけのPJ | 全社・部署のお知らせ |
|---|---|---|---|
| PJリーダー(オーナー) | すべて | 主要な会話 | おすすめ |
| 事務局(管理者) | 主要な会話 | 主要な会話 | おすすめ |
| 担当メンバー | 主要な会話 | おすすめ | なし |
設定はあとから何度でも変えられます。山場だけ「すべて」に上げ、落ち着いたら戻すのもアリですよ。
連携で情報をスペースに集める|Meet・Drive・Webhook
会議・ファイル・外部ツールの通知も、スペースに集めると探す手間が減ります。まずは標準の連携から、次にWebhookの順で見ていきましょう。
Meet・ファイル共有・カレンダー連携でPJ進行を一本化
会議・資料・予定がバラバラの場所にあると、「あの資料どこ?」が毎週のように起こります。スペースを起点に、Meet・Drive・カレンダーへの導線をまとめておきましょう。
スペースからMeetのビデオ会議を始める
話したほうが早い場面では、スペースの返信欄で「ビデオ会議を追加」→「送信」と操作しましょう。投稿されたメッセージの「ビデオ会議に参加」から、すぐに会議へ入れます。
会議のリンクがスペースに残るので、遅れて気づいた人もそこから参加できます。仕事用アカウントなら、Chatで「ハドル」を開始することもできますよ。
議事録まで残したいなら、MeetのGemini機能と組み合わせるのがおすすめ。設定方法は Google MeetでGeminiを使って議事録を自動作成する方法 で紹介しています。できた議事録のリンクを【決定】スレッドに貼れば、決定事項もスペースに集まりますよ。
ファイル共有はDriveの権限とセットで考える
Driveのファイルは、スペースにリンクを貼っただけでは相手が開けない場合があります。運用のコツは次の2つです。
- 共有フォルダを1つ作り、ボードに固定する:資料の置き場所を1か所に決める
- 外部パートナーがいるときは、Drive側の共有相手も確認する:ファイルの権限がなければ開けないため
スペースに流すほどでもない小さなメモは、Keepにまとめる手もあります。使い分けは Google Keepをチームで共有する方法 を参考にしてみてください。
カレンダーで会議と期限を見える化する
定例会議はGoogleカレンダーで招待しておきましょう。案内をボードに固定しておけば、「何時からでしたっけ?」と毎回聞かれずに済みます。
中間報告や納品日などの節目も、カレンダーに入れておくのがおすすめ。タスクの日時通知と合わせて、二重で気づけるようになります。カレンダーの便利な使い方は Googleカレンダーの使い方|仕事で使う4つの便利機能 でまとめていますよ。
Webhookで外部ツールの通知をスペースに集める(非エンジニア向け)
Webhookは、外部のツールやスクリプトからスペースにメッセージを投稿する仕組みです。たとえば「毎朝9時に進捗報告のリマインドを流す」といった使い方ができます。
押さえておきたい性質は、次の2つ。
- Webhookはスペース単位で登録し、登録したスペースでしか動かない
- 同じスペースに1秒あたり1件を超えて送ると、拒否されることがある
使う前に確認すること(プランと管理者設定)
前提はBusiness/EnterpriseのWorkspaceアカウントで、管理者の許可も必要です。使えないときは、次の設定がオンか管理者に確認してもらいましょう。
管理コンソール
→ メニュー → アプリ → Google Workspace → Google Chat
→ Chat 用アプリ
→ 「ユーザーに着信 Webhook の追加と使用を許可する」をオン → 保存
スペース側でも、権限の「Webhook を管理」で許可された人しか追加できません。ステップ3で「管理者とオーナーに許可」にした場合は、オーナーか管理者が作業してくださいね。
Webhook追加の手順(URL発行まで)
- Webhookを使いたいスペースを開く
- スペース名の横のメニューを開く
- 「アプリと統合」をクリックする(表示によっては「アプリとインテグレーション」)
- 「Webhook を追加」をクリックする
- 画面の案内に沿って必要な項目を入力する
- 保存する
- 発行されたWebhookのURLをコピーする
メニュー名は、画面の更新で変わることがあります。見つからないときは、スペースのメニューの中でアプリや連携に関する項目を探してみてください。
WebhookのURLは「合鍵」。共有しない
発行されるURLは、次のような形をしています。
https://chat.googleapis.com/v1/spaces/SPACE_ID/messages?key=KEY&token=TOKEN
末尾の token は、そのWebhookに固有の秘密の値です。URLを知っている人なら誰でもスペースに投稿できてしまうため、合鍵と同じように扱いましょう。
- チャットやメールにURLをそのまま貼らない
- スクリプトを人に渡すときは、URLの部分を消してから渡す
- 漏れたかもしれないときは、そのWebhookを削除して作り直す
テスト送信:GASでコピペ送信する
Google Apps Script(GAS)なら、WindowsでもMacでもブラウザだけで送信を試せます。
- スプレッドシートを開き、「拡張機能」→「Apps Script」をクリックする
- 最初から入っているコードを消し、下のコードを貼り付ける
- 2行目の「ここにWebhookのURLを貼る」を、自分のURLに置き換える
- 実行する関数に「sendToChat」を選び、「実行」をクリックする
- 初回は承認画面が出るので、自分のアカウントで許可する
// Google Chat のスペースにメッセージを送る最小例
const WEBHOOK_URL = 'ここにWebhookのURLを貼る'; // このURLは人に共有しない
function sendToChat() {
const message = { text: '【共有】今週の進捗報告は金曜17時までにお願いします' };
const options = {
method: 'post',
contentType: 'application/json; charset=UTF-8',
payload: JSON.stringify(message),
};
UrlFetchApp.fetch(WEBHOOK_URL, options);
}
スペースに「【共有】今週の進捗報告は…」と表示されれば成功です。
毎日の定型通知が増えてくると、スペースがbotの投稿で埋まってしまいます。そんなときは threadKey を使い、同じ種類の通知を1つのスレッドにまとめましょう。上のコードの下に、次の関数を追記します。
// 同じ threadKey の通知を1つのスレッドにまとめる例
function sendToThread() {
// 該当スレッドがなければ、新しいスレッドを立てるオプション
const url = WEBHOOK_URL + '&messageReplyOption=REPLY_MESSAGE_FALLBACK_TO_NEW_THREAD';
const message = {
text: '本日の進捗リマインドです',
thread: { threadKey: 'daily-reminder' },
};
UrlFetchApp.fetch(url, {
method: 'post',
contentType: 'application/json; charset=UTF-8',
payload: JSON.stringify(message),
});
}
実行する関数に「sendToThread」を選んで試してみてください。threadKey が同じ通知は、同じスレッドへの返信として並びますよ。
GAS・Workspace Studioで自動化を広げる
Webhookに慣れてきたら、通知の中身を自動で作る段階に進めます。期限が近いタスクを自動で知らせたいなら、GASで期限リマインド・未対応タスクを自動アラート が参考になります。
ノーコードで業務フローを組みたい方は、Google Workspace Studioの使い方 もチェックしてみてください。
よくある失敗3つとFAQ
最後に、運用を始めたチームがつまずきやすいポイントと、よく聞かれる疑問をまとめておきます。
失敗例と対策
| 失敗 | 何が起きるか | 対策 |
|---|---|---|
| 1つのスペースに複数のPJを詰め込む | 話題が混ざり、PJごとに通知の強さを変えられない | 1PJ=1スペースにし、横断の連絡は部署のスペースで行う |
| 「@all」を気軽に使う | 全員宛ての通知に慣れてしまい、本当に大事な連絡が埋もれる | 普段は担当者を名指しで呼び、@all は全員の対応が必要なときだけにする |
| Webhookの通知を会話と同じ流れに投稿する | botの投稿で、人の会話が流れて見えなくなる | threadKey で1スレッドにまとめるか、通知専用のスペースを分ける |
どれも、最初に決めたルールが少しずつ崩れて起こる失敗です。月に1回くらい、ボードの運用ルールを全員で見直す時間を取れると理想的ですね。
FAQ
Q. Webhookで届いたメッセージに返信すると、元のツールに届きますか?
A. 届きません。Webhookはスペースへ送る専用の仕組みで、ユーザーのメッセージを受け取ったり応答したりはできない設計です。やり取りが必要なら、返信はスペースの中で人同士で行いましょう。
Q. スペースのオーナーが異動・退職したらどうなりますか?
A. 立ち上げ時から、オーナーとは別に「管理者」を1人以上置いておくのがおすすめです。管理者がいれば、メンバーの追加・削除など日常の管理は止まりません。
ただし、新しいオーナーを指定できるのはオーナーだけ。異動が決まったら、早めに後任をオーナーに指定してもらいましょう。
間に合わなかったときは、Workspace管理者に相談してみてください。管理コンソールの「スペース管理」から、参加していないスペースも管理できます。
Q. ボードに固定したメッセージは、外部パートナーにも見えますか?
A. 見えます。固定したメッセージは、スペースの全メンバーに表示されます。社外に見せたくない情報は固定せず、社内メンバーだけのスペースで管理しましょう。
プロジェクト1本の運用タイムライン(立ち上げ〜クローズ)
ここまでの内容を、1つのプロジェクトの流れに沿って並べてみます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 立ち上げ日 | 設計シートを埋め、アクセスと権限を設定する |
| 1週目 | 運用ルールと共有フォルダをボードに固定し、Meetでキックオフ |
| 進行中(毎日) | 依頼はタスク、話題はスレッドに分ける |
| 進行中(毎週) | オーナーがタスク一覧を見直し、定例会議を開く |
| 山場 | リーダーは通知を「すべて」に上げる |
| クローズ | 振り返りを共有し、名前に【完了】を付けて通知を「なし」にする |
この表を設計シートと一緒にボードへ固定しておけば、メンバー全員が「今どの段階か」を共有できますよ。
まとめ:Google Chatのスペースでプロジェクト管理を回す第一歩
Google Chatのスペースをプロジェクト管理に使うコツは、機能を覚えることより、最初にルールを決めることです。この記事のポイントを振り返っておきましょう。
- 設計:アクセスは「非公開」、主な権限は「管理者とオーナーに許可」
- スレッド:1話題1スレッド。種別と期限で命名し、✅ を解決の合図に
- タスク:依頼は担当と日時つきで登録する
- 通知:「主要な会話」を基本に、関わり方で上げ下げする
- 連携:Meet・Drive・カレンダーの導線をボードに集め、外部通知はWebhookで受ける
全部を一度にやる必要はありません。まずは次のプロジェクトで、設計シートを1枚埋めるところから始めてみてください。
運用が回り始めたら、次はGeminiに要約や下書きを任せる段階です。Google Workspace Geminiの使い方 もあわせて読んでみてくださいね。
