Excel PRODUCT関数の使い方|掛け算を効率化する方法

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Excelで掛け算をするとき、「*」で1つずつセルをつないでいませんか。セルが5個くらいならまだしも、10個、20個と増えると式がどんどん長くなります。しかも途中でセルを1つ飛ばしていても気づきにくいですよね。

PRODUCT関数を使えば、セル範囲をまとめて指定するだけで掛け算が完了します。この記事では基本の書き方から実務での活用パターン、*演算子との違いまでまとめて紹介します。

この記事は次のような人におすすめ

  • Excelで大量のセルを掛け算したい人
  • 「*」をたくさん並べる式をスッキリさせたい人
  • PRODUCT関数と*演算子の違いを知りたい人

PRODUCT関数とは?

PRODUCT関数は、指定した数値やセル範囲の掛け算(積)をまとめて計算する関数です。読み方は「プロダクト」で、英語の “product”(積)が語源です。

たとえばセルA1からA5に入った数値をすべて掛け算したい場合、*演算子だと次のように書きます。

=A1*A2*A3*A4*A5

PRODUCT関数なら、同じ計算がこれだけで済みます。

=PRODUCT(A1:A5)

セルの数が増えるほど差が開くので、掛け算するセルが多い場面ではPRODUCT関数が断然便利です。

PRODUCT関数の書き方(構文と引数)

基本構文

=PRODUCT(数値1, [数値2], ...)

引数の説明

引数必須/省略可説明
数値1必須掛け算する最初の数値またはセル範囲
数値2, …省略可追加の数値またはセル範囲(最大255個)

引数にはセル範囲(A1:A10)も、個別のセル(A1, B1, C1)も、直接数値(10, 1.08)も指定できます。引数が1つだけの場合はコンマは不要です。

対応バージョンはExcel 2016以降(Microsoft 365含む)で、Googleスプレッドシートでも同じ名前・同じ書き方で使えます。

PRODUCT関数の基本的な使い方

ここでは商品の売上データを使って、基本的な計算パターンを確認しましょう。

セル範囲をまとめて掛け算する

A1からA4に「2, 3, 5, 4」と入力されているとします。

=PRODUCT(A1:A4)

結果は「120」です。2 x 3 x 5 x 4 = 120 をまとめて計算してくれます。

複数の範囲や数値を組み合わせる

範囲と個別の数値を混ぜて指定することもできます。

=PRODUCT(A1:A3, 10)

A1:A3の積にさらに10を掛けた結果が返ります。たとえばA1:A3が「2, 3, 5」なら、2 x 3 x 5 x 10 = 300 です。

離れたセルを個別に指定する

範囲が連続していない場合は、セルをコンマで区切ります。

=PRODUCT(A1, C1, E1)

A1、C1、E1の3つのセルの値を掛け算します。

PRODUCT関数の実務活用パターン

基本がわかったところで、実務でよく使う3つのパターンを見てみましょう。

単価 x 数量 x 掛け率の計算

見積書や請求書で「単価 x 数量 x 割引率」を一発で計算できます。B2に単価1,000、C2に数量5、D2に掛け率0.9が入っているとします。

=PRODUCT(B2:D2)

結果は「4,500」です。1,000 x 5 x 0.9 = 4,500 ですね。で書くと =B2C2*D2 ですが、列が増えたときにPRODUCT関数なら範囲を広げるだけで対応できます。

累積倍率(複利・成長率)の計算

投資の複利計算や、売上の年間成長率を連続で掛けたいときに便利です。E2:E6に「1.05, 1.03, 1.08, 0.98, 1.04」という5年分の成長倍率が入っているとします。

=PRODUCT(E2:E6)

結果は約「1.192」です。5年間で元の値が約1.19倍になったことがわかります。演算子で書くと =E2E3E4E5*E6 と長くなりますが、PRODUCT関数なら範囲指定だけです。

空白セルが混在する表での掛け算

入力途中の表で空白セルがある場合、*演算子だと空白が0として扱われ、結果が0になってしまいます。PRODUCT関数なら空白セルを自動的にスキップするので、入力済みの値だけで計算してくれます。

=PRODUCT(A1:A5)

A1:A5が「3, , 5, , 2」(2つ空白)の場合、PRODUCT関数は3 x 5 x 2 = 30を返します。*演算子では0になってしまうので、この違いは大きいですよね。

PRODUCT関数と*演算子の違い

「掛け算ならでいいのでは?」と思うかもしれません。実はPRODUCT関数と演算子には、空白セルや文字列の扱いに大きな違いがあります。

条件PRODUCT関数*演算子
空白セル(範囲参照)無視して計算を続行0として扱い、結果が0になる
文字列(範囲参照)無視して計算を続行#VALUE! エラーになる
論理値(範囲参照)無視して計算を続行TRUE=1、FALSE=0として計算
引数に直接文字列を指定#VALUE! エラー#VALUE! エラー
セル数が多いとき範囲指定でスッキリ式が長くなる

ポイントは「範囲の中に空白や文字列が混ざったとき」の挙動です。PRODUCT関数は数値以外を無視してくれるので、入力途中の表や、備考欄が混在する範囲でも安心して使えます。

使い分けの目安

  • セルが2〜3個: 演算子のほうがシンプル(=A1B1
  • セルが4個以上: PRODUCT関数で範囲指定がおすすめ
  • 空白や文字列が混在する可能性: PRODUCT関数を使う

よくあるエラーと対処法

PRODUCT関数でエラーが出たときは、以下の表を参考にしてみてください。

エラー原因対処法
#VALUE!引数に直接文字列を指定したセル参照に変更するか、文字列を数値に修正する
#VALUE!参照先に数値変換できない文字があるIFERROR関数で囲んでエラー時の代替値を設定する
結果が0範囲内に0のセルがある0のセルを空白にするか、条件付きで除外する
想定より小さい値掛け算するセルの範囲が足りない数式バーで範囲を確認し、必要なセルがすべて含まれているかチェック

引数に直接 "abc" のような文字列を書くとエラーになります。一方、セル範囲の中に文字列が混ざっている場合は無視されるだけです。この違いを覚えておくと、トラブル時に素早く原因を特定できます。

似た関数との使い分け

PRODUCT関数と名前が似ている関数や、掛け算に関連する関数をまとめて整理しておきましょう。

関数機能使う場面
PRODUCT指定した値すべての積を返す単純な掛け算をまとめたいとき
SUMPRODUCT各行の積を合計する単価 x 数量の合計(売上集計)など
SUM指定した値の合計を返す足し算をまとめたいとき
QUOTIENT割り算の商(整数部分)を返す箱詰め数・時間換算など
MOD割り算の余りを返す偶奇判定・端数管理など

PRODUCTとSUMPRODUCTは名前が似ていますが、役割が違います。PRODUCTは「すべてを掛ける」、SUMPRODUCTは「行ごとに掛けてから足す」です。売上合計のように「単価 x 数量」を行ごとに計算してから合算したい場合はSUMPRODUCTを使いましょう。

掛け算・割り算の基本操作をまとめて知りたい方は、「Excelで四則演算する方法」も参考にしてみてください。

まとめ

PRODUCT関数は「セル範囲をまとめて掛け算できる」便利な関数です。

  • セルが多い掛け算は、*演算子よりPRODUCT関数がスッキリ
  • 空白セルや文字列を自動で無視してくれるのが大きな強み
  • 累積倍率の計算など、実務でも活躍する場面は意外と多い

掛け算するセルが2〜3個なら*で十分ですが、4個以上になったらPRODUCT関数を試してみてください。式がスッキリして、ミスも減らせますよ。

biz-tactics の Excel関数リファレンス

Excel関数の一覧や基礎知識については、以下の記事からご覧いただけます。

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