Excel比較演算子とは|<>・>=の意味と条件の書き方

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Excelの数式を見ていると、「<>」や「>=」といった記号に出くわしますよね。「これは何を意味しているんだろう?」と、手が止まった経験がある方も多いはずです。

意味があいまいなまま数式を組むと、条件がずれたり、集計が思った通りにならなかったりします。IF関数はなんとなく真似できても、COUNTIFやSUMIFになると条件の書き方でつまずく。そんな壁の正体は、実は「比較演算子」の理解不足にあるんです。

この記事では、Excelの比較演算子(=、<>、>=など6種類)の意味と読み方をわかりやすく解説します。IF・COUNTIF・SUMIFでの条件の書き方の違いも、独自の対応表つきで整理しましょう。同僚に教えてもらう感覚で読んでみてください。

この記事は次のような人におすすめ

– 数式の中の「<>」や「>=」が何を意味するのか知りたい
– IF・COUNTIF・SUMIFで条件を書くときのルールをまとめて把握したい
– 集計が「一致しない」「0件になる」原因を突き止めたい

Excelの比較演算子とは|6種類の意味と読み方(一覧表)

Excelの比較演算子とは、2つの値を比べて「正しい(TRUE)」か「間違い(FALSE)」かを返す記号のことです。「A2は70以上か?」のように、条件を数式で表現するときに使います。

種類は全部で6つ。まずは一覧表で全体像をつかみましょう。

演算子読み方・意味使用例結果
=イコール(等しい)70=70TRUE
<>ノットイコール(等しくない)70<>80TRUE
>大なり(より大きい・超過)80>70TRUE
<小なり(より小さい・未満)60<70TRUE
>=大なりイコール(以上)70>=70TRUE
<=小なりイコール(以下)70<=70TRUE

この6種類さえ押さえれば、Excelの条件式はほぼ組めるようになりますよ。

=・(等しい・等しくない)

「=」(イコール)は、左右の値が等しいかどうかを判定します。数式の先頭に付ける「=」とは役割が別物です。数式の途中に出てくる「=」は比較演算子、と覚えておきましょう。

「<>」は「=」の反対で、「等しくない」を意味します。読み方は「ノットイコール」。不等号の「<」と「>」を並べた形なので、見慣れないと戸惑いますよね。

たとえば「A2が空欄でない」という条件は A2<>"" と書きます。この "" は「空文字(何も入っていない状態)」を表す記号です。

>・=・

残りの4つは、数値の大小を比べる演算子です。ここで多くの人が混同するのが「以上」と「超」の違い。基準の値を含むかどうかがポイントになります。

  • >=(大なりイコール・以上):基準の値を含む(70>=70 はTRUE)
  • >(大なり・より大きい・超):基準の値を含まない(70>70 はFALSE)
  • <=(小なりイコール・以下):基準の値を含む(70<=70 はTRUE)
  • <(小なり・より小さい・未満):基準の値を含まない(70<70 はFALSE)

「70点以上を合格にしたい」なら >=70 です。うっかり >70 と書くと、ちょうど70点の人が不合格になってしまいます。地味ですが、集計ミスの定番なので注意してみてください。

なお比較演算子は、数式の中で最後に評価されるという優先順位のルールがあります。足し算や掛け算、文字列結合(&)よりも後、というわけです。だから =A2+10>50 は「A2+10」を先に計算してから「>50」を判定します。

IF・AND・ORでの比較演算子の書き方

比較演算子の基本がわかったら、次は関数の中での使い方です。まずはIF・AND・ORの3つを見ていきましょう。この系統には共通の特徴があります。

それは、比較演算子を数式の中に直接書けること。引用符で囲む必要はありません。ここが後半のCOUNTIF系との大きな違いになります。

IF関数の基本例(数式に直接書く)

IF関数は「もし条件が正しければAを、そうでなければBを返す」関数です。この「条件」の部分に比較演算子を使います。

たとえばB2の点数が70以上なら「合格」、そうでなければ「不合格」と表示する式はこうです。

=IF(B2>=70,"合格","不合格")

B2が85なら「合格」、60なら「不合格」が返ります。B2>=70 の部分をそのまま書けるのがポイント。引用符は一切いりません。

条件を重ねれば、成績のランク分けもできます。Microsoftの公式サンプルを見てみましょう。

=IF(D2>89,"A",IF(D2>79,"B",IF(D2>69,"C",IF(D2>59,"D","F"))))

D2が90以上なら「A」、80〜89なら「B」というように、> を使って段階的に判定しています。IF関数のより詳しい使い方はExcelのIF関数の使い方で解説しています。

AND・ORで複数条件をつなぐ

条件を2つ以上組み合わせたいときは、AND関数とOR関数の出番です。AND関数は「すべての条件を満たすか」、OR関数は「どれか1つでも満たすか」を判定します。

「数学も英語も70点以上」という条件は、AND関数で書きます。

=IF(AND(B2>=70,C2>=70),"合格","不合格")

B2が85でC2が60なら、片方が70未満なので「不合格」。両方70以上のときだけ「合格」になります。

一方「数学か英語のどちらかが90点以上」なら、OR関数を使いましょう。

=IF(OR(B2>=90,C2>=90),"優秀","")

ここでも B2>=70C2>=90 を、そのまま直接書けている点に注目してください。AND関数はExcelのAND関数の使い方、OR関数はExcelのOR関数の使い方でさらに詳しく紹介していますよ。

COUNTIF・SUMIFでの比較演算子の書き方|IF系との書式の違い

ここからが、多くの人がつまずく本題です。COUNTIF・SUMIFでは、比較演算子の書き方がIF系とガラッと変わります。

IF・AND・ORでは B2>=70 と直接書けました。ところがCOUNTIF・SUMIFでは、同じ条件を ">=70" と引用符で囲む必要があるんです。この違いを知らないと、エラーや0件の原因になります。

COUNTIF・SUMIFは比較演算子を""(引用符)で囲む

COUNTIF関数は「条件に合うセルの個数を数える」関数です。B2:B10の中で70点以上の人数を数える式を見てみましょう。

=COUNTIF(B2:B10,">=70")

条件の部分が ">=70" と、ダブルクォーテーションで囲まれていますよね。COUNTIFやSUMIFでは、演算子と値をひとまとめにした文字列として条件を渡すルールなんです。

SUMIF関数は「条件に合う行の数値を合計する」関数です。書き方の考え方はCOUNTIFと同じ。10000以上の金額だけを合計する式はこうなります。

=SUMIF(B2:B10,">=10000")

ここで注意点がひとつ。セルの値を条件に使いたいときは、書き方が少し変わります。演算子だけを引用符で囲み、&(文字列を結合する記号)でセルをつなぎます。

=COUNTIF(B2:B10,">="&E1)

E1に「70」と入っていれば、この式は ">=70" と同じ条件を組み立てます。E1の値を変えるだけで基準を切り替えられる、便利な書き方というわけです。

COUNTIFの詳細はExcelのCOUNTIF関数の使い方で確認できます。SUMIFはExcelのSUMIF関数の使い方を参考にしてみてください。

関数別・書式対応表(IF/COUNTIF/COUNTIFS/SUMIF/SUMIFS×6演算子)

「結局どっちの書き方だっけ?」と迷わないように、対応表にまとめました。同じ「70以上」という条件でも、関数によって書式が変わる点に注目してください。

演算子意味IF・AND・OR(直接記述)COUNTIF系・SUMIF系(引用符で囲む)
=等しいB2=70"=70" または 70
<>等しくないB2<>70"<>70"
>より大きいB2>70">70"
<より小さいB2<70"<70"
>=以上B2>=70">=70"
<=以下B2<=70"<=70"

表の左右は、どちらも論理的には同じ「70との比較」を表します。違うのは書式だけ。

IF系は演算子むき出しで書き、COUNTIF系・SUMIF系は引用符で囲みます。この一点を押さえれば、条件式で迷わなくなりますよ。

なお = の条件は、COUNTIF系では "=70" でも数値の 70 だけでも同じ結果になります。「等しい」を数えるときは引用符を省いてもかまいません。

COUNTIFS・SUMIFSで複数条件を組み込む書き方

「70点以上90点以下」のように、範囲で絞りたい場面もありますよね。そんなときはCOUNTIFS・SUMIFSの出番です。末尾に「S」が付いた複数条件版と覚えておきましょう。

COUNTIFS関数は複数条件をすべて満たすセルを数える関数、SUMIFS関数はその合計版です。条件範囲と条件をペアで並べていきます。

比較演算子で範囲条件を指定する

範囲指定のコツは、同じ列に対して条件を2回指定することです。「70以上」と「90以下」を組み合わせれば、70〜90の範囲になります。

=COUNTIFS(B2:B10,">=70",B2:B10,"<=90")

条件範囲(B2:B10)と条件(">=70")をペアにし、続けてもう1組を並べています。ここでも比較演算子は引用符で囲む、というCOUNTIF系のルールは同じです。

条件のペアは最大127組まで指定できます。実務でここまで使うことはまずないので、上限は気にしなくて大丈夫ですよ。

日付・数値の範囲指定の実例

日付を条件にした集計も、考え方は数値とまったく同じです。たとえば「2026年1月〜3月」の売上合計を出す式を見てみましょう。

=SUMIFS(C2:C10,A2:A10,">=2026/1/1",A2:A10,"<=2026/3/31")

A列の日付が期間内の行だけ、C列の金額を合計します。開始日を >=、終了日を <= で挟むのが範囲指定の定番パターンです。

COUNTIFSの詳しい使い方はExcelのCOUNTIFS関数の使い方で解説しています。SUMIFSについてはExcelのSUMIFS関数の使い方を参考にしてみてください。集計関数の使い分けに迷ったら、SUMIF・SUMIFS・SUMPRODUCTの使い分けも参考になりますよ。

比較演算子でつまずきやすい注意点

最後に、実務でハマりやすい落とし穴を2つ紹介します。競合記事があまり触れていない、でも知らないと集計がずれる大事なポイントです。

英字の大文字・小文字を区別しない仕様

まず覚えておきたいのが、比較演算子は英字の大文字・小文字を区別しないこと。Excelの標準仕様です。

たとえば "apple""APPLE" は、比較の上では同じものとして扱われます。COUNTIFの公式ページにも、大文字と小文字は区別されないと明記されています。

=COUNTIF(A2:A10,"apple")

この式は、A列の「apple」も「APPLE」も「Apple」もすべて数えます。表記ゆれを区別したいときは要注意、というわけです。

どうしても大文字・小文字を区別したい場合は、EXACT関数を使いましょう。EXACT関数は2つの文字列を、大文字・小文字まで含めて厳密に比較する専用関数です。逆に言えば、専用関数が用意されているほど、通常の比較は区別しないということなんです。

日付比較がずれる原因(シリアル値と文字列日付)

もうひとつの落とし穴が、日付の比較です。「日付で絞ったのに一致しない」という相談は、実はとても多いんですよね。

原因を理解するには、Excelが日付をどう扱っているかを知る必要があります。Excelは日付を「シリアル値」という連番の数値で管理しています。Windows版の既定では、1900年1月1日がシリアル値の1です。

つまり日付の比較は、裏側では数値の比較として行われています。だからこそ、見た目が日付でも中身が数値になっていないと、うまく比較できません。

ここで問題になるのが、文字列として入力された日付です。日付のつもりで打ち込んだ「2026/1/1」が、数値ではなく文字列として認識されてしまうのです。この場合、">=2026/1/1" のような比較条件と噛み合わず、集計が0件になることがあります。

見分け方は簡単。セルを選んで日付が左寄せなら文字列、右寄せなら数値の日付である可能性が高いです。うまく集計できないときは、まず日付の中身を疑ってみてください。

まとめ|関数ごとの書式の違いを押さえよう

Excelの比較演算子は、2つの値を比べてTRUE・FALSEを返す6種類の記号でした。この記号を使いこなせれば、IF・COUNTIF・SUMIFの条件指定で迷わなくなります。

最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。

  • 6種類=(等しい)<>(等しくない)> < >=(以上)<=(以下)
  • 以上と超の違い:基準の値を含むなら >=、含まないなら >
  • IF・AND・ORB2>=70 のように数式に直接書く(引用符なし)
  • COUNTIF・SUMIF系">=70" のように引用符で囲む
  • 範囲指定:COUNTIFS・SUMIFSで >=<= を組み合わせる
  • 落とし穴:英字は大文字小文字を区別しない・日付は文字列だと一致しない

いちばん大事なのは、関数によって書式が変わるという一点です。IF系は直接、COUNTIF系は引用符。ここさえ押さえれば、条件式のトラブルはぐっと減ります。

比較演算子は、Excelのあらゆる条件指定の土台になる知識です。同じ記号系シリーズのExcelの「&」の使い方もあわせて読んでみてください。

集計関数の使い分けはCOUNT・COUNTA・COUNTIF・COUNTIFSの違いで解説しています。あわせて読むと、条件付き集計の全体像がつかめますよ。

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