「日付データから月だけ取り出したいのに、手作業でコピーしている」なんてことはありませんか。件数が多いと時間もかかりますし、ミスも起きやすいですよね。
ExcelのMONTH関数を使えば、日付データから月の数値を一発で取り出せます。この記事では基本の書き方から実務パターンまでまとめて紹介します。
この記事は次のような人におすすめ
MONTH関数とは?
MONTH関数(読み方: マンス)は、日付のシリアル値から「月」の部分を整数で返す関数です。英語の「month(月)」が関数名の由来です。
たとえばセルに 2025/4/1 が入っている場合、MONTH関数を使うと 4 が返ります。返り値は1から12の範囲の整数です。
Excelの日付は内部的に「シリアル値」という数値で管理されています。1900年1月1日を「1」として、1日ごとに1ずつ増えます。MONTH関数はこのシリアル値から月の部分だけを抜き出してくれます。
MONTH関数の書き方(構文と引数)
基本構文
=MONTH(シリアル値)
引数は1つだけで必須です。
引数の説明
| 引数 | 必須/省略可 | 内容 |
|---|---|---|
| シリアル値 | 必須 | 月を取り出す元になる日付を指定する。セル参照・日付文字列・DATE関数などが使える |
NOTE
引数にはセル参照(
A1)のほか、日付の文字列("2025/4/1")やDATE関数の戻り値も指定できます。ただし文字列を直接渡す場合は"2025/4/1"のようにダブルクォーテーションで囲んでください。
MONTH関数の基本的な使い方
セル参照で日付を指定する
もっとも基本的な使い方です。A1に 2025/4/1 が入っているとします。
=MONTH(A1)
結果: 4
日付の「月」の部分だけが整数で返ります。
日付文字列を直接指定する
引数に日付の文字列を直接入力することもできます。
=MONTH("2025/4/1")
結果: 4
Excelが文字列を自動でシリアル値に変換してから月を取り出します。
DATE関数と組み合わせる
DATE関数が返すシリアル値をそのまま渡せます。
=MONTH(DATE(2025,4,1))
結果: 4
DATE関数で作った日付の月を確認したいときに使うパターンです。
TODAY関数と組み合わせる
TODAY関数と組み合わせると、今月の月番号を自動取得できます。
=MONTH(TODAY())
結果: 3(2026年3月の場合)
ファイルを開くたびに自動で更新されるので、月次レポートの切り替え処理などで重宝しますよ。
MONTH関数の実務活用パターン
パターン1: 年度(4月始まり)を自動判定する
日本企業では4月始まりの年度を使うケースが多いですよね。MONTH関数とYEAR関数を組み合わせれば自動判定できます。
A1に日付が入っているとします。
=IF(MONTH(A1)>=4, YEAR(A1), YEAR(A1)-1)
結果の例:
2025/4/1→ 2025(年度)2026/3/31→ 2025(年度)2025/1/15→ 2024(年度)
4月以降ならそのままの年、3月以前なら1を引くだけです。IF関数との組み合わせでシンプルに書けます。
パターン2: 月別に売上を集計する(SUMIFS連携)
売上データを月別に集計したいときは、MONTH関数で月を取り出してからSUMIFS関数と組み合わせます。
A列に日付、B列に売上金額が入っているとします。C列に =MONTH(A2) で月番号の作業列を作れば、次の式で集計できます。
=SUMIFS(B:B, C:C, 1)
作業列を使わずに直接集計するなら、日付範囲で絞り込みます。
=SUMIFS(B:B, A:A, ">="&DATE(2025,1,1), A:A, "<="&DATE(2025,1,31))
作業列を使うほうが数式がシンプルになります。月ごとの集計表を作るときにおすすめですよ。
パターン3: 月ごとに件数をカウントする
日付データが何月のものか件数を数えたいときは、MONTH関数とCOUNTIFS関数を組み合わせます。
A列に日付が入っていて、C列に =MONTH(A2) の作業列を作ったとします。
=COUNTIFS(C:C, 4)
結果: 4月のデータ件数
作業列なしで直接カウントするなら、次のように書きます。
=COUNTIFS(A:A, ">="&DATE(2025,4,1), A:A, "<="&DATE(2025,4,30))
パターン4: 四半期(Q1〜Q4)に変換する
月から四半期を自動で振り分けるには、MONTH関数とCEILING関数を組み合わせます。
A1に日付が入っているとします。
=CEILING(MONTH(A1),3)/3
結果の例:
- 1月〜3月 → 1(Q1)
- 4月〜6月 → 2(Q2)
- 7月〜10月 → 3(Q3)
- 10月〜12月 → 4(Q4)
「Q」を付けて表示したい場合は、TEXT関数と組み合わせます。
="Q"&CEILING(MONTH(A1),3)/3
結果: Q2(4月の場合)
パターン5: 日付の「月」だけを別の月に置き換える
日付データの月だけを変更したいケースです。A1に 2025/4/15 が入っているとします。月だけを8月に変更するにはDATE関数と組み合わせます。
=DATE(YEAR(A1), 8, DAY(A1))
結果: 2025/8/15
YEAR関数とDAY関数で年・日を保持しつつ、月だけを差し替えています。イベント日程を移動するときに便利ですよ。
よくあるエラーと対処法
| 症状 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
#VALUE! エラー | 引数が日付として認識できない文字列 | セルの値が正しい日付形式か確認する。"2025年4月" のように日がない文字列はNG |
#VALUE! エラー | 日付が文字列として入力されている | DATEVALUE関数でシリアル値に変換してから渡す |
#NUM! エラー | シリアル値が負の数 | Excelの日付は1900/1/1以降が有効。それより前の日付は扱えない |
| 想定と違う月が返る | セルの表示形式が「文字列」 | セルの表示形式を「標準」や「日付」に変更してから日付を再入力する |
| 想定と違う月が返る | 日付が文字列として保存されている | セルが左寄せになっていたら文字列。DATEVALUE関数で変換する |
NOTE
日付に見えるのに
#VALUE!が出る場合は、セルの値が「文字列」になっている可能性があります。セルを選択して数式バーを確認し、左寄せになっていたら文字列です。DATEVALUE関数で変換するか、表示形式を変更して再入力してみてください。
似た関数との違い・使い分け
MONTH関数と同じ「日付から一部を取り出す」関数を比較します。
| 関数 | 取り出す要素 | 使い方の例 | 結果 |
|---|---|---|---|
| YEAR関数 | 年 | =YEAR("2025/4/1") | 2025 |
| MONTH | 月 | =MONTH("2025/4/1") | 4 |
| DAY関数 | 日 | =DAY("2025/4/1") | 1 |
| TEXT関数 | 書式指定で文字列化 | =TEXT("2025/4/1","m") | “4”(文字列) |
| WEEKDAY関数 | 曜日番号 | =WEEKDAY("2025/4/1") | 3(火曜日) |
使い分けのポイント
- 「年の数値が欲しい」→ YEAR関数
- 「月の数値が欲しい」→ MONTH関数(計算に使える整数が返る)
- 「日の数値が欲しい」→ DAY関数
- 「”4月”のような文字列が欲しい」→ TEXT関数
- 「年・月・日をバラバラに指定して日付を作りたい」→ DATE関数
MONTH関数が返すのは数値です。セルに「4月」と表示したい場合はTEXT関数を使ってください。セルの表示形式を m"月" に変更する方法もあります。
YEAR関数・MONTH・DAY関数の3関数はセットで覚えておくと便利です。日付データの分解・再構成が自在にできるようになりますよ。
まとめ
MONTH関数は、日付データから月の数値を取り出す関数です。
- 構文:
=MONTH(シリアル値)— 引数は1つだけ - 戻り値: 1〜12の整数(月の数値)
- よく使う組み合わせ: TODAY関数で今月を取得、IF関数で年度判定、SUMIFS関数で月別集計
- 実務活用: 年度判定(4月始まり)、月別集計・カウント、四半期変換、月の置き換え
- 関連関数: YEAR関数・DAY関数・DATE関数・TEXT関数と目的に応じて使い分ける
日付データから月を取り出す場面は、月次集計や年度管理でとても多いです。YEAR関数・DAY関数とあわせて使いこなしてみてください。
